メンタルヘルスの必要性

年々増加している働く人のメンタル不調。適切な支援ができる仕組みが必要です

「身近な人がうつ病になった」

というような話を聞くことが、それほどめずらしいことではなくなった、そんなことを実感する人は少なくないと思います。そして、まだ実感のない方にも、そんな日が突然やってくることもあります。そんな時、あわてずに対応できるように考えておきたいものです。どこか親の介護に似ていて、まだまだ元気だと思っていた親が急に倒れてしまい家族が対応にあわてることはよくあることですが、自分の職場にメンタル不調者がでるなど関係のないことだと考えがちです。

しかし、現実には働く人のメンタル不調は、年々増加しています。そして、組織としての会社がどう対応すればよいかを考えるようになったのは、この10年くらいのことなのです。もちろん、以前から対応を真剣に考えてきた企業もありますが、今日でも多くの会社の対応は、不十分だと言わざるを得ません。また、わが国にはメンタルヘルスの専門家はあまりにも少なく、適切な支援がないために職場復帰ができないでいる方が沢山います。

国も手をこまねいているわけではなく、労働法の改正や対策指針・提言なども積極的に行っています。残念なことに、まだ期待通りの効果はでていませんが、メンタル不調の問題は、国家的・社会的な課題にすらなっているのです。

最近、リワーク・プログラムという職場復帰のためのプログラムが効果を上げていることが知られてきました。このプログラムには、メンタル不調の予防に役立つ様々なヒントがあります。そのヒントをメンタルヘルス対策に組み入れれば、メンタル不調の早期発見やより適切な対応ができるようになるはずです。

難しいことですが、働く人たち同士がお互いのメンタル不調を早期に発見し、適切な相談と支援が受けられるような組織を作っていくことが求められているのです。

もちろん、うつ病の人をかかえる家族の支援も大切な課題になっています。そうした課題を解決していくためには、働く人たちの一人一人がメンタルヘルスに関心を持ち、お互いが助け合える関係を作っていくことが大切です。

現在、ほとんどの職場でメンタルヘルスのための社内研修が行われていますが、自分自身の問題として、職場全体の問題として真剣に受けとめられるように、もう一歩進めていきたいものです。そのためには、専門的な知識やトレーニングも必要です。

(社)メンタルヘルス協会は、そんな願いを持って家族への支援も含めたうつ病のカウンセリングができるメンタルヘルス・カウンセラーの養成を行っています。

さらに、組織全体でどのように取り組んでいけばよいかわからないとか、すでに取り組んでいるもののなかなかうまく効果をあげられないという悩みを抱えている方々に適切なアドバイスができるコンサルタントを養成しています。

(社)メンタルヘルス協会は、メンタル不調で悩む人々を支援する専門家をめざす人たちの教育活動を通じて、働く人々の心と体の健康を実現していきたいと考えています。

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